― BLUE ―
6.おまじない


◇◇◇◇◇◇◇



二学期初日の朝。

アルバイトをしていたおかげで規則正しい生活だったのもあり、いつものように目覚めた。

久しぶりに制服へ身を通しながら通知が表示されている携帯をチェック。


《もう朝だ!今から行ってきまーす☆》


昨夜は眠気に負けて返信をしなかった中嶋くんへ送信を済ませてから家を出た。

"また遊びに行こう"と書いてきた中嶋くんに対し、どこか当たり障りのない内容で、お茶を濁しているような気も…、少しだけした。

昨日は楽しかったし、遊びに行きたくないわけではないのだけれど。なんかそういう気分。


「ンーーーーーー…」


両手を広げ大きく伸びをする。
外に出てみれば夏休みとなんら変らない暑さだけれど、クリーニングしたての制服を着ると気持ちが幾分引き締まるような気がした。

いよいよはじまる。
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