きたない心をキミにあげる。


「圭太、ありがとうー!」



そう言って、彼の腕に抱きついてみた。



「うわっ、近いって。一応ここ男の部屋なんだよ」


「知ってるー。でも圭太がヘタレなことも知ってるー」


「もう! そろそろ着替えるから、いったんリビングで待ってて」



振り払われそうになった時、ぎゅっと彼の二の腕をつかんだ。


圭太はびくっと肩を動かした後、私に顔を向けた。


しかし、すぐに視線をそらされてしまう。



「ねぇ、色々お世話になってるし。着替え手伝うよ」


「大丈夫だから! ってか近すぎ!」



頬を染めて、私を見ないよう踏ん張っている。


その様子が可愛い。もっと見ていたくなる。



圭太の頭の中が、私で全部埋め尽くされたらいいのに。



私も圭太で埋め尽くしたい。


現実を全部忘れるくらいに。



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