眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「ゆずちゃん。
しばらく指環、交換しよっか?」

「交換……?」

「僕の指環はゆずちゃんに預ける。
ゆずちゃんの指環は僕が預かっとく。
これで、僕はゆずちゃんの傍に、ゆずちゃんは僕の傍にいられるでしょ?」

「……うん」

そういうとなつにぃは、私の首から指環の通ったチェーンを外すと、自分の首
にかけた。
そして、外しておいた自分のチェーンを私の首に。

「ちょっとだけ我慢して。
大丈夫だから」

「うん……」

不安で泣きそうになってたら、なつにぃは自分の胸に、私の顔を押しつけた。
なつにぃのシャツからは、飲み会帰りだからか、煙草と汗のにおいが微かにし
た。
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