白と黒〜2つのリストバンド〜
「ごめんごめん」


それから楽しくみんなでご飯を食べ、雑談モードになると美久は他のテーブルの部員たちと話していたので私は空と話をしていた。


「あのシュートはすごかった」


「まぁな、俺だし」


「なにそれー」


とても他愛ない会話だけど、とても楽しい時間だった。


そんな時間も過ぎ解散するとぽつりぽつりと少しずつみんなが帰っていった。


私も帰ろうかと悩んでいると、一人の男バス部員が私のところにきた。


「島崎さん1人?もう遅いし送ってこうか?」


「ううん、大丈夫だよ」


多分空が送ってくれるし。


「危ないよ、送ってく」


そう言いながら男子は私の肩を抱いた。


「大丈夫だよ」


「いや、責任もって送るよ!」


「んー、わっ」


断り続けていると誰かに腕を引っ張られた。


「あ、邪魔すんなよ空〜」


私を引き寄せたのは空だった。空は私の頭に顎をのせて後ろから私を抱きしめている。


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