【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
私も二階堂くんに彼女ができないのは意外だったけど、今回のでその理由がわかった気がした。
あのママはちょっと強烈だったな。
パパは普通の人だったけど。
「しかもね、これはあとで聞いた話だけど、今回のお見合いは二階堂くんパパが、マザコン息子と子離れできない母親を心配して企画したものみたいで…。
他の女の子に少しでも興味を持って欲しかったんだったって」
「えっ、なにそれ〜っ!超いい迷惑じゃん!
しかもまったく効果ないし!」
「…だよね。
おかげでこっちは死にかけたよ〜もう。
かーくんがいなかったら私今頃どうなってたか…」
だけどそこで無意識にかーくんの名前を口にした途端、ハッとする。
そういえば……。
「ほんと災難だったねー。
でもやっぱ神楽くんすごい。優秀だわ。カッコいいわ。
梨々香のためなら全力で体張ってくれるもんね。
もはやボディガード通り越してヒーローだよ。ステキ」