【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

ーーキーンコーン…。



チャイムが鳴って休み時間になると、みんな席から立って友達のところへ話しかけに行ったり
教室から出て行く。


だけど俺は、席から動くことなく、ただ石のように座っていた。



せっかくの休み時間ですら、なにをする気も起きない。


まるで抜け殻のようで。


頑張るのが当たり前だった毎日が嘘のように、急にどうでもよくなってしまった。



授業も、友達との付き合いも、今はどうでもいい。


何もしたくないし、何も考えたくない。


平静を保ったフリをするだけで、精いっぱいだった。



「かーぐらっ!」



するとそんな時、横から聞きなれた声がして。


振り返るとそこには、いつものように小雪がニコニコしながら俺の机に手を置いて立っていた。


こいつは普段から何かと俺に絡んでくる。



「なんだよ」



「びっくりしたよー、さっき。居眠りなんてしてるからさぁ。

大丈夫ー?なんか元気ないみたいだけど」


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