あの時君が伸ばした手は
桜田
岡田の家の前には車が停まっていた。

「こっちだ!川本!」

車の横で岡田が手を振る。

「岡田が見つけたの?」

桐谷さんが言った。

「川本から聞いてない?俺が探してたこと。」

「聞いてない。」

二人がこっちを睨んだ。

「ごめん。ちょっとそれどころじゃなくてさ。それより早く行こう!」

僕は車に乗り込んだ。
< 211 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop