宝物な君と
私は続けて。

『私だったら家柄云々と言われる方の元では働きたくありませんし、息子を働かせたいとも思いません。トップは常に尊敬されるべきであり、大勢の社員さん達の道しるべとなるべきだと思います。生意気言ってるのもわかっています。ですので、もうお帰りください。』

強気に言いつつ、永久になんて言おうかなぁと、考えていたら。

「いや、すまん!私が悪かった!永久になかなか落ちなかったのは知っているんだが、どうしても永久への気持ちが本気なのか、確かめたかったんだ。子持ちだとも聞いていたし、お金目当てとか色々勘ぐってしまった!少し言えば、すぐに別れるようじゃ本気じゃないと…。」

おもいっきり頭を下げられた。

私、試されたの?

「だから、言ったんだよ!紅さんはそんな子じゃないと。永久自身を見ていると。」

『瀬高さんも試されてるの、知ってたんですか?』

瀬高さんはビクッとなり、ちらっと私を見てくる。
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