レンアイ前線、雨のち晴れ【LOVEドロップス参加作品】
昨日、濡れた服を着替えなかったためか、身体はすっかり冷えきっていた。
心なしか、寒気もする。
「風邪かな……」
いっそのこと、風邪でも何でも引いて寝込んでしまえればいい。
何をしていたって、考えてしまうから。
熱にうなされても、何も考えずに済むのなら、その方がいい――……。
その時、ふと梓がくれたメールの文字が浮かんだ。
指定された時間まであと二時間以上ある。
だけど、臆病者の私の答えはとっくに出ていた。
もうこれ以上、傷つきたくない。
だから……
行かない――。