レンアイ前線、雨のち晴れ【LOVEドロップス参加作品】


「……でも、昨日一緒にスーパーにいたじゃない。
仲良さそうに笑い合って……。

それにさっきだって、梓が、梓がって、そればっかり……」


……目尻に涙が浮かぶ。


私、いつからこんなに泣き虫になったのだろう?


昨日から、涙腺が緩みっぱなしだ。



隣にいる君の視線が、顔の片側に集中している。


だけど、それからすぐに、その視線が空に向けられたのがわかった。



「……まいった。

昨日そんな所見られてたんだ」


「……」


まいった。

それは、どういう意味――……?


君の表情が気になって、少しだけ横を向く。


その瞬間、君の手が私の肩に回され、

ぎゅっと引き寄せられた。



「!!」




< 41 / 47 >

この作品をシェア

pagetop