この関係を壊してでも伝えたいこと
帰ればよかった。

彗月なんて待たずに、いつも通り帰って昼寝でもしていたらあんなところ見なくてすんだ。


「白鳥さんと緑川さんだよね!!?」


「だったよね…うわぁ、ショックかも」


聞きなれた名前の羅列にスマホの画面に集中するのをやめ、話を盗み聞く。


「手繋いで校内歩くとかラブラブすぎる」


「うわー、リア充だ」


「でもお似合いじゃない?」


「まぁ…確かに…でも、羨ましいよー」


カラフルな傘を開き、女子生徒達は雨の中へ消えてしまった。

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