この関係を壊してでも伝えたいこと


「凛ちゃんが選んだなら問題はないよ」


それは心の底から思っていること。


凛ちゃんと何年一緒にいると思ってるの?
彼を信頼しないわけないじゃない。


「…そう、亜湖のことよろしく」


「私運動苦手だけど…」


「亜湖もそう得意じゃないから大丈夫」


ふふ、と息を漏らした彼の表情はよく見えない。


「白鳥どうしたの?」


彼がこんなことを聞いてくるなんて珍しい。


「ちょっとセンチメンタルな気分かな」


「何それ」


「…夕日が赤すぎる時ってそういう気分にならない?」


「ノスタルジー感じてる?」


「それに近いのかな?」


「それはセンチメンタルじゃないし」


「ふふっ、確かに…」




真っ赤を通りすぎてあとは沈むだけとなった今日がもうすぐ終わる。


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