この関係を壊してでも伝えたいこと

パタパタと頬に当たった雫で自分が泣き出したのかと思って驚いた。

が、どうやら違うみたい。


私達に大粒の雨が降り注いだ。

ん?雨じゃない、水?


口論をしていた子たちもきょとんとした顔で空を見上げた。


「あっ、ごめんねー?水飲んでたらまちがえちゃった」


どんな飲み方したんだよ、振り返って声の主を見ると意外な人物が走り寄ってきた。


「あれ?アコちゃんこんなとこにいたの?」


「あ、あの…」


「ん?君たちは…アコちゃんの友達かな?」


人好きのしそうな表情を浮かべた彼女は濡れたアコ達を見て困った顔をした。


「ごめんね…どんくさくて…」


「い、いえ…」


「うわっ、アコちゃんすごく濡れてる…私のジャージ貸すから着替えよ?」


え?アコ全然濡れてないんだけど…


「風邪ひくといけないから、行こうか」


彼女は有無を言わさず、貼り付けたような笑顔で私の腕を取った。

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