ときのいたずら
「じゃあ行くか笑」


猫の墓にバイバイして男に振り返る


「そういえばどこに行くの?」


「ああ、それは俺の信頼している足利義あk……誰だ」


突如藤孝は鋭い瞳で周りの木々たちに言った


すると木々の影、隙間から約10人ほどの人が現れた

相手の顔を見た瞬間藤孝の目つきが変わる


「なんだ、お前達か。今から帰る所だったんだ」


それに話しかけられた相手は鋭い瞳を変えずに言い放つ


「裏切り者め、織田に寝返ったな?」

「何言ってるんだ?俺は裏切ってなんかいないぞ?」


「ほざくな、織田の女を連れてそんな偽りを信じるとでも?」

ほかの男もいう

「織田に捕まった時に間者をすると言って逃がしてもらったのだろう?そうでなくてはあの織田から生きて返されるはずがない」

「毛利様を裏切るとは死ぬ覚悟があるらしい」

そういうと男達は腰に差してあった刀を抜き刃を向く


「え?ちょちょ、どうなってんの?これあんたの仲間なんじゃないの?」

それに焦った声を出す男


「知るかよ!おい!まてよ!俺は毛利を裏切ってなんて」


「言い訳無用!行けー!」

掛け声と同時に襲いかかってくる敵


それに藤孝も剣を取り出し構える

「くそっ!本当に殺す気だ。真帆下がってろよ!」

「う、うん!」

そして私はあっけに取られたまま数歩下がる


カキンカキーン


剣同士がぶつかり合う

藤孝は何気強いらしくあっという間にふたりを倒している


「クッ……覚悟ーー!」

敵が数を増やし3人で取り囲む形で突撃した


藤孝は昨日の背中の傷がまだ痛いらしく少し苦しそうに顔を歪ませている


あぶない!っと思ったら体が動いてしまうのが人間の性(さが)藤孝を守ろうと藤孝の背後にいる敵の前に飛び出した


目の前で剣が振り下ろされるのが見えた瞬間怖くて目を瞑る!


カキーン!


「あれ?痛くない」


そっと目を開けて驚く、そこには私を背にかばい剣を剣で受け止めている人がいた
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