TUBASA ~つばさ~
絶望
あっという間に冬の声が聞こえそうな季節になっていた。

こないだはそんなに寒くなかったのに、今日はお日様が照ってるのに少し寒かった。


クリスマスだって、もうすぐ。

その前に期末試験があるけど。


屋上の金網に手をかける。


ひんやりした感触が心を冷たくする。

もう屋上ではサボれないかな。


私と凛子は時々、光さんの家に遊びに行くようになっていた。

凛子は珍しお菓子を食べれるって喜んでた。

私も光さんといると、斗馬のこと少しでも忘れられることができた。


だんんだん光さんに惹かれてるのかなぁ。

自分でも良くわからない。




そう言えば、

光さん、空を飛びたいって、自由になりたいって言ってた...。

自由になりたい.....どういう意味なんだろう。



空、私も飛んでみたい。


鳥のように自由に飛べたら。


嫌なことすべて忘れられる気がする。


一人で遠くへ行ってみたい。


斗馬のいない世界へ。


自由ってそういう意味?






「あら?ルナ?」


声に振り向く。


げっ、一番大嫌いな女だ。


せっかく一人の時間を楽しんでいたのに。

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