TUBASA ~つばさ~
光さんが肩を抱く。
「.....優しくしないで下さい」
「.....ルナ?」
「離して!」
「ルナ....」
「もう、ほっといて下さい」
私は傘を飛び出した。
「待てよ、ルナ」
すぐに腕をつかまれてしまった。
「離して、離してよ!」
からだをひねって抵抗する。
「落ち着いて」
「.....嫌、いやぁー!離してよっ!」
「ルナ!!」
雨は容赦なく私たちを叩きつける。
「どうして私じゃないのっ、斗馬ぁー」
私は光さんの腕の中で叫んだ。