TUBASA ~つばさ~
「斗馬の好きなトコ」


斗馬を見上げる。

彼は背が高いから。


こんなシチュエーション憧れてた。

彼を見上げる仕草。

ちょっとしたことに、いちいちドキドキしてる自分がいる。



「じゃあ....」


それだけ言うと斗馬は海の方へ歩き出した。


私たちの街は都会と田舎のちょうど中間あたり。

程よく自然が残っていて、かといって不便でもなく、子育てに最適と言われるベッドタウンだった。


潮の香りが段々強くなる。


遠くには船が見える。


髪を揺らす風が気持ちいい。


ふと前を歩く斗馬を見る。

鼻筋の通った横顔。


「何?」

私の視線に気づいた彼に、ドギマギしちゃう私。

「何でもない」


みるみる赤面してくるのがわかる。

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