ふたりで

夏の嵐


夏休みを充実かつ楽しく過ごすために、計画はなくてはならない。

こーちゃんは、計画を立てるのが好きだ。さすが理系だけあって、順序立てて考え実行するのが得意らしい。

ずっと後から聞いたが、私とのことも、緻密に計画していたそうだ。私は、まんまとそれに乗せられてしまったのだ。そう思うと、ちょっと悔しくなるが。


私は、当初の予定通り、学習塾の夏期講習のバイトが、前後2週間ずつ組まれている。普段と違い昼間なので、夕方から夜は時間がある。

こーちゃんは、初め、地元でのバイトを考えていたらしい。でも、できるだけふたりでいたいから、S市でバイトを探した。

中頃には、お母さんに会いに帰るので、思いきって、私と母親も、同行して、久しぶりにこーちゃんのお母さんと会って、積もる話をする。と言ってもほとんど、母親が独断で決めたようなものだ。

こーちゃんは、お母さんが楽しみにしていると言ってくれるが、迷惑でなければいいなと少々心配である。

そんなこんなで、いよいよ明日から夏休みだあ!
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