その気にさせないで☆
ひゃあぁぁ〜っ!!
どうしよう
起きちゃう!!
わたしは
慌ててベッドの隅へ後ずさる。
怖いから、抱き枕の黒ウサギを抱きしめてみた。
「……」
ボンヤリとしていた瞳が
不意にわたしをとらえる。
「……おはよう」
枕に頬をつけたまま
息を飲む笑顔で
その人は言った。
落ち着いた、大人っぽい声……。
ゆっくりと起き上がって
サラサラのストレートヘアを
後ろにはらう。
その仕草が……。