この世界の中で生きていく為に私がすること。

2人

スーツじゃなくても似合うなぁ。何を着ても着こなせる人って…なかなか居ないよね。

それに普段着の辰巳さんは若く見える。
大学生に見えるんじゃないかな…失礼だけどね。


辰巳さんは私の気配に気がついたのか、本から視線だけを私の方へ向ける。
眼鏡の奥の瞳が私を捕らえると、静かに本を閉じた。
「こんにちは、佐藤さん。」

辰巳さんは図書館なので声のトーンを落とし、微笑み言う。


「こんにちは」

なんて愛想のない挨拶しか出来ないんだろう。
まぁ私だから仕方ないか。

「何か探しものですか?」

「私ですか?あ、早く来てしまったんで図書館で本を見てようかなって思って。そろそろ卒論とかもありますし…」

「そうなんですか。学生さんも大変だ」



柔らかく微笑みながら話したり、辰巳さんのまとってる空気…


なんだか好きかも…





好き?
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