超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
「愛理……今度さ、響くんがまた夜中に出て行く姿見つけた時、私に連絡くれない?」
「了解~わかったけどさ~クリスマス前に修羅場なんて作らないでよね、
ディナーのキャンセルはもう出来ないんだからねっ」
………響くん……なんでよ……何で私に隠し事してんのよ。
電話かメールで、直ぐにでも真実を聞きたかった。
でも聞けない、怖いよ……もしも問い詰めて、何だか訳ありで、言い訳出来ない響くんを想像したら……それで2人の仲に傷が出来たら……
……って考えると、私はとても響くんに聞く事なんて出来なかった。