独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
晩ごはん前のタイミングで、角煮を持って家を出た。

外に出るわけではないし、服装をバッチリ決めたりはしない。
部屋着の中でお気に入りな、ジェラートピケのパーカーワンピにレギンスを合わせた。


まずは向かいの小田原さんのインターホンを鳴らす。

ロンTにスウェット、普段は見ない眼鏡をかけた小田原さんは、きっとさっきまで寝ていたのだろう。


「チャイムの音で目が覚めたよ。もうこんな時間だったんだね。」

「起こしてしまってすいません。おすそ分けに来たんです」


「角煮?うわぁ、おいしそう。
今からご飯作るのも億劫だったし助かったよ。ありがとう」

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