独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
「お、香坂ちゃん。
こないだはどうもごちそうさん。

これ、俺の住所変更なんだけど、やっといてもらえる?
全然急がないからさ」


「あ、わかりました」


週が明けた。
春日町に越してきたばかりの下風代理は、自らの住所変更届を持ってきた。


「香坂さん、下風代理とご飯行ったの?」

「いえ、社宅で…おすそ分けしたんです」


急に笠原さんに聞かれてドキッとしたけど、間違ったことは答えてない。


「香坂さん、料理得意なんだってね。
今度私にも食べさせてよ」

「はい、ぜひ」


普通の会話のはずなのに、なんだか怖いんですけど…

頑張ろうと思ったけど、笠原さんのことはやっぱりちょっと苦手。

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