再会
二人の前まで辿り着き、あらためて、その顔を見つめる。
「リリィ、ジュン……」
あの時と変わらない、眩しい笑顔。
けど、二人とも、十年分の歳をとっていた。
その十年が、いかに輝いてて充実したものかは、二人の表情を見れば、語らずとも伝わってくるんだ。
「レイ、久しぶり。イイ女になったじゃない!」
そう言って、あの時と変わらず、リリィは私の体をすっぽりと包んでくれた。
そして、力いっぱい抱きしめたんだ。
少し涙混じりの声で「会いたかった」という彼女の声に「私もだよ」って返すのが精一杯だった。
「レイもリリィも、俺のこと忘れてへん?」
そう言う優しいジュンの声も、あの頃と変わらない。
ジュンの言葉に、私は笑顔が溢れる。
だって、ジュンは私を笑顔にする天才だもの。
リリィから少し体を離し、彼女よりも少し背の高いジュンを仰ぎ見た。