3年前の君へ 〜下駄箱536の1つ下の秘密〜
彼女のその言葉に、俺の心は強く揺さぶられた。
最後の一文に、俺の決意はあっけなく崩れそうになった。
彼女の気持ちが、もしかしたら俺と一緒なのでは?と、そう思ってしまう。
・・・けれど、ダメだ。
3年、3年だけ待ってほしい。
これに返事を書いてしまうと、俺は聞いてしまいそうだった。
俺のことをどう思っているのか、って。
3年、3年待てば、全て知ることができる。
だから、我慢するんだ、俺。
俺は、彼女からの手紙を写真に撮り、スマホに残した。
そして、手に取った手紙を下駄箱に戻し俺は学校を後にした。