人事部の女神さまの憂いは続く
「私、ほんと遊んでる人ダメだったのに、なんで藤木さんなんだろ」
ショックを受けている風に装って意地悪を言ってみると
「え!?今さら、やっぱりダメとか言うなよ」
突然、両腕を掴まれた。そして、おもむろに抱きしめられたと思ったら
「やっぱり、よかった。すぐに入籍しといて」
聞き捨てならない鬼畜な言葉が聞こえる。
その言葉に思わずカッとして
「は!?ひどい!私がよく考えたら嫌だって言うと思ってた?それなのに入籍したの?」
敬語なんて飛んでいた。
「ほんと藤木さんのそういうとこ、キライ」
そこまで言葉にして、普段なら安心できる藤木さんの腕の中をすり抜け寝室に逃げ込んで鍵を閉めた。
ベッドに顔を突っ伏せると、浮かんできた涙がこぼれる。