堅物男子と甘い恋
「私がこんなに強気なのはね、今日限りでもう祐也くんと会わないって決めてるからだよ。
今日来て確信した。もう、私はここには戻ってこない。」
北野…。
口調は確かに強気なのかもしれないが、表情は今にも泣きそうで身体は震えていた。
「北野、リビングに戻れ。赤井はもう帰れ。」
俺がそう言うと北野は大人しくリビングに戻っていった。
「赤井。おまえもだ。帰れ。」
玄関で突っ立ってる赤井に声をかける。
「…俺は、俺はっ」
「帰れ。男を慰める趣味はない。」
そう突き放すと赤井は唇を噛み締めた。