範囲指定ゲーム
大志は音を立てないよう、そっと教室を出た。


太陽は沈み、月が出ている。


今日は綺麗な満月だ。


グラウンドの入口へと歩いて行くと、美夏の死体が倒れていた。


この先にも、異変に気が付いて校舎に近づこうとした人間の死体がゴロゴロと転がっているはずだ。


その死体は、きっと奴らが適当に片付けるのだろう。


大志は自分の後頭部に赤いレーザーが当てられている事に気が付いていた。


「さようなら」


そう呟き、大志は一歩外へと踏み出したのだった……。
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