宮野さんはいつも困ってる
クッキー
日曜日。
久しぶりにお菓子作り。
なに作るかちょっと悩んだけど、気軽な感じがいいかなってクッキー。

紅茶と、ココア、それにレモン。
あと、もう一つ。

四つの生地を作って焼く。

「うまそーだな。
食っていいか?」

「ダメ」

焼き上がったクッキーに手を出してきたお兄ちゃんの手を叩く。

「お兄ちゃんのはこっち」

「兄ちゃんには失敗作しか食べさせないのか?」

「文句云うならあげない」

ふくれっ面で睨んだら、お兄ちゃんがあやまってきた。

「ごめん。
食べさせて」

「いいよ」
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