宮野さんはいつも困ってる
 ぷはっ。

ハモったふたりに思わず吹き出した。
って、さっきもなんか、こんなことあったよね?

 ごほんっ。

笑い出した私に、また司書さんが咳払い。

「萌花、図書室はお静かに、だよ」

「そうそう。
宮野、静かにしないとね」

「……はい」

なんだか急に仲良くなったふたりに、笑いを我慢するのは結構至難の業。
結局笑いの止まらない私のせいで、勉強は切り上げて帰ることにした。
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