ベル姫様と溺愛ナイト様
「……そうかもな。
いずれどうにかなるだろ」

これ以上考えても仕方ない。
ジェミロはあっさりと、シュシュの言葉に同意した。

「やった、わたしの勝ち!
ふふっ、レイこのゲーム弱いねっ」

「たまたまだって!
ベル、もう一回だ!」

「え~? 同じ結果になるよ?」

声に振り向くと、テーブル席で向かい合って黙々とカードゲームをしていたレイとベルが笑っていた。

「あたし達が考えてたってのに、当の本人達は呑気なもんだな」

やれやれ、と言いながらも優しい瞳で2人を見つめるジェミロを、シュシュは眩しそうに眺めていた。
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