雨の日のシロ
わたしはセンリが好きだから、求められたらセンリを受け入れる。


だけどセンリは一向にわたしを求めてくる様子はない。


わたしとセンリは何?


センリにとってわたしはどんな存在?


あんなに近くにいてなんでわたしを抱こうとしないの?


そんな自問自答、何十回何百回としてるけれど答えなんて一向に出ない。


「それとも女として魅力がないのかな…」


職場の大きな鏡で自分自身を見つめてもため息しか出てこない。


『ごめん。サワのこと好きだけど愛せなかった』


1年前の心のキズが蘇る。


センリと出会ったあの日に付けられたキズ。
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