こくおうさまのすきなひと
それが分かったのは、朝食を摂ってミネアと一旦別れ執務室へ戻った後、ロバートの発した言葉でだった。


「……非常に申し上げにくいのですが。朝ミネア王妃に普通に話せと仰いましたがね、あのように高圧的に話されては、王妃は逆に委縮してしまって心開いてはくれませんよ?」


「な、なんだと!?」

まさかの指摘。

私は驚きの声を上げる。


「気付いていらっしゃらなかったのですか?下の者に言うような物言い、あれでは変えろと言われてもどうにもなりません。もう少し柔らかくお話致しませんと。国王でなかった時は、もう少し、くだけていたではありませんか」



……なんと。

あの微妙な表情。

あれは私の言い方が原因だったということか……。


私は頭を抱えた。


「まだまだですね、国王様も」

「またやらかしてしまった。私とした事が……」



普通に接しようとしているのに、なぜ出来ないのか。

私の気持ちとは裏腹に、全てが空回りしているように思えて、落ち込んでしまう。




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