放課後、ずっと君のそばで。


「そしたら、白石は俺のことで悩むだろ? ずっと白石の頭の中は俺だけになる」


立花くんがニッコリ笑う。


太陽のように、明るく暖かい笑顔だ。


「それだけで嬉しいよ。それだけ、白石のこと好きだから」


た、立花くん......。


ポンポンと、軽く頭を撫でられ、その部分がジンワリ熱を持ち始める。


立花くんは、優しい笑顔で『おやすみ』と言って、階段をのぼっていった。


ド、ド、ド、ド、ド、ド。


左胸に手を当てると、驚くほど大きく脈打っていた。


初めて、告白された。


こんなに緊張するんだ。


だけど......どうしよう。


どうやって返事をしたらいいんだろう。


私は非常階段の壁に背中をつけ、大きくため息をついた。


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