放課後、ずっと君のそばで。

九州大会



立花くんは、私に大きな課題を与えた。


気持ちを伝えてくれたことに対して、返事をすることを〝課題〟と言うのは失礼かもしれないけれど、立花くんの言う通り、私の頭の中は立花くんだらけ。


どう返事をしたらいいかとか、どのタイミングで立花くんを呼び出したらいいか、とか。


九州大会が間近に迫った今は、控えたほうがいいよね。


これでもし、演奏に影響が出たら困るし......。


だけど、返事が貰えずに同じ部内でただ過ごすのも、部活に集中出来ないかも......。


今思えば、立花くんが私に気持ちを伝えようとしていたことが何回かあるような気がする。


パート練習中や、七夕祭りや......。


もっと早く私がそれに気づいていれば、返事をするタイミングもあったはずなのに。


どうして、気づいてあげられなかったんだろう......。


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