小悪魔執事と恋ゲーム
あれはまだ幼いとき。
お母様との別れが悲しくて、パーティーでいつもメソメソしてばかりいたわたしに。
出席していたお兄ちゃんが優しく慰めてくれた。
でもそのお兄ちゃん。
紳士的な上に容姿も王子様みたいだから。
女の子たたちから、かなり人気が高くて
『泣いて気を引いてるつもり?』
『小さいながらあざといよね、やることが』
『貴女みたいなお子ちゃま。
王子が相手をしてくれるとでも?』
知らない間にわたしは敵に回していたみたい。
それも年がいくつも離れたお姉様たちに。
別に気を引くためにナミダを流した訳じゃない。
本当に悲しくて、泣いただけだったけど。
そう言われるようになってからは、ずっとナミダを隠してきた。
もちろん、お兄ちゃんともそれっきり。