ワケありオンナとワケあり男子の共同生活
伝えたい気持ち





結局あきくんは夜に帰ってくることはなかった。

今は朝の6時半。あきくんは今日何の勤務なんだろう。この時間に帰ってきていないってことは早番ではないはず。

起きた瞬間に開いた窓とカーテン。カーテンは風でヒラヒラと少し揺れている。

この時間でもかなり明るい。朝って清々しい独特な雰囲気がある。

昨日はあまり眠れなかった。いつ帰ってくるんだろう、帰って来た時寝ていたらどうしようと考えていたら眠れなかった。

カーペットに座り、テレビのリモコンを手に取って電源を入れた。いつものニュース番組がついた。この番組を見ると朝だなと思う。変わらない、いつもの朝だ。

電車がガタンゴトンと線路の上を走っている。窓を開けているからその音がより一層大きく聞こえる。

喉が乾いた。何か飲もう。

台所に行き、冷蔵庫を開くと冷えた麦茶があった。ガラスコップを棚から取り出して注いだ。

思ったより喉が乾いていたのか、一気に飲んでしまった。もう一度注ぎ、また飲んだ。今度は飲みきれなかったから部屋に戻り、テーブルの上にコップを置いた。


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