君の隣で


“お前は俺のお陰で仕事できてるんだ、感謝しろよ。”



あのときの言葉がよみがえる。



「なに?



この人、今の彼氏?」



「…。」



突然の勇馬からの質問責めに混乱して、何も言えないでいた。



「展示場に来るってことは、結婚でもするとか?



ははっ、俺とは同棲も嫌がってたのにな。」



「…それはっ、」



それは、同棲を始めたらきっと勇馬は私から仕事を遠ざけると思ったから。

< 104 / 159 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop