君の隣で


「お陰さまで。」



私はにっこりほほ笑むと、朝食を作ったことを市本さんに知らせる。



「ああ、悪いな。



病み上がりなんだから、大人しく寝てればいいのに。」



とかいいつつ、嬉しそうだ。



「美味しそうだな。」



市本さんは洗面所から戻ってくると、そう呟いた。



「いただきます。」



私は、市本さんが座るのも待たずに、そう言って食べ始める。



「俺を待つ気はないのかよ…。」

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