夏の夜の光
『男の勘や!』
そう言って貴斗はにっこり笑った。


『なんじゃそりゃ…』私はあきれながらもまた笑っていた。


夜の静かな空気の中で響いていたのは2人の笑い声だけだった。


私は貴斗はこのへんでは見慣れない顔だから何故ここにいるのか気になっていたので、聞いてみた。


『俺は今農作業の実習でここ来てんねん』


『そうなんやぁ。なんかそれっぽいもん!』

『それっぽいってどんなんや!』


『だって服も汚れてるし、話し方が大阪っぽいもん。』


『服?…あっ!ほんまや汚れてるわ!気づかんかった!で、大阪っぽいって言うのはするどいな!俺大阪出身やからなぁ!』


『そっかぁ。やっぱり!…汚れてるの気づかんかったってよっぽど真剣やったんやね』


『うん!俺農作業大好きやもん!今トマト栽培中!とれたらやるわ』


『私トマト食べれへん…』


『はぁ?食べれるようにしたるわ』


『え~っ…』

…ぷっはははっ
また2人で笑いあっていた
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