歌姫~♂王子と姫♀のLast love~『完』


ぱし。



でも、その人は強かった。
酔っ払いの拳を見事にキャッチして、腹を蹴っ飛ばしたのだ。




「行くぞ!!!」

そう言って、男は私の手を引っ張った。

連れてかれたのは、合コンをしていた部屋とは結構離れた別の部屋だった。


「ー…大丈夫だった?」

その男は、私の手を握ったまま優しく微笑みかけている。


「ー…ぁ…あり…が…とう。」


声が…震える
体が…震える

怖かった。

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