元カレバンドDX
「あ、陽愛ちゃん!さっき金井さん見かけたよ」

 やっと泣きやんだ風太が思い出したように言った。

「え!?うそ!?金井さん来てくれたんだ!?」

「うん、だから陽愛ちゃんに教えようと思ってたんだ。大丈夫?公私混同してない?」

「うん!ばっちり~!」

 あたしは風太の前でピースをしてみせた。

 それは、金井お得意のポーズだった。

「陽愛さん、風太さん、そろそろスタンバイお願いしまーす!!」

「はーい!」

 スタッフの声に元気よく返事をして、風太と一緒にステージへ向かう。

 舞台のそでには、スバルも充晴も北斗もすでにスタンバイしていて、あたしはスタッフとメンバーを集めて円陣を組んだ。

「それではみなさん、今日のライブ成功させましょう!!」

 そして、あたしはステージへと向かう。

 これから始まる至福のときに、鼓動を高鳴らせていった。

「ひ~め~」

 その声に振り向くと金井の姿があった。

「金井さん!」

「がんばれよ!」

「はい!」

 とろけるような甘い笑顔で、金井に返事をした。

 実は、あたしの今の彼氏は、このサウンドプロデューサーの金井だったりする。

 やはりあたしに「恋」は譲れないのだ。

 「恋」も「夢」も絶好調!!

 やんちゃガールは今日も我が道を行きます。
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