white coat
それから2人のナースが援助できてくれて
なんとか安定剤で落ち着いた杏乃
「……大丈夫…」
そう、杏乃の頬に触れる
「……怒って、ない…?」
恐る恐ると言うように俺の手を握った
「うん、怒ってない。さっきはごめん。取り乱して」
「……平気」
「先輩、すみませんでした。追い出す形になっちゃって…」
「いや、逆にありがと。おかげで頭冷やせた」
「よかったです」
「杏乃、お腹痛いとかない?」
「…ん。大丈夫」
「多分、極度のストレスからくるものだと思います」
春輝のその言葉に俺も頷く
「…ごめんな杏乃。追い込んだの俺だ」
「そんなことない。…あたしが悪いんだから」
「杏乃は悪くない。俺に話しずらいことだってあるだろうから」
「……」
「だけど…教えてほしい。俺、杏乃の力になりたいから」
気を使ってか、いつの間にか春輝は病室を出ていた
だから俺は遠慮せずに思ってることを言った
「…杏乃に頼られてる春輝に嫉妬してさ。俺の方が近くにいるのに って。
それにうまくいかないことが重なって、杏乃にめちゃくちゃあたった。
ごめん」
「……うん」
「教えてくれないか…?少しずつでいいから。」
そう言うと、杏乃がゆっくり口を開いた