最期の時間を君と共に
「おいー!誓!ボールゲットしたからさー、サッカーしよー!」

「ああ、さんきゅ!ちょっと先行っといてくれ」

小学5年生。俺らの学年は、他学年より人数が多かった。だから、俺は、同じクラスのやつを覚えるのに精一杯で、他クラスのやつなんて覚えるにも覚えられなかった。そんな感じでやってきたから、誓を知ったのも今年。
どうやら、誓は誰かと話している模様。誰なんだろう、とちらりと覗くと、誓より小さな女子。

「女子……!?」

「あ?どうしたんだよ、女子なんて言って」

通りすがった男子に言われる。声に出ていたのか……。

「いや、なんでもない。あぁ、今日サッカーやるよな?」
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