最期の時間を君と共に
7日目 ―最終日―
「ゆずき、お誕生日おめでとう」

「……ありがとう」

朝早くに目が覚め、下に降りると既にお母さんは起きていた。いつもなら、クラッカーなり部屋に飾り付けしたりしているのだが、今日はどれもなし。私が喜ぶことができないと分かっているから、なにもしなかったんだろう。

「……これ、誕生日プレゼント。気に入ってもらえるかは、分からないけれど」

手渡された紙袋を見つめる。この紙袋、去年と同じ気が……。

「どうかした、ゆずき?」

「あっ、この紙袋、去年と同じ気がするなぁって……」

「あら、よく分かったわね。そうよ、同じ店で買ったの」

同じ店って……。高い店だよね……!こんな高い店の物を2年連続だなんて、お母さんでもさすがに気が引けるよ。

「……い、いいの?」

「なにを言ってるのよー。いいに決まってるじゃない」
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