1ページの物語。
-馬鹿野郎-


貴方が何気無い気持ちで返事を返して来てることは分かってる。


けれど私がその返事を返すのにどれだけ力を使ってるか分かってよ。



文章を考えて、考えて、


返事が返ってくる様な内容にして、



絵文字やスタンプも考えて、



速攻返すのもあれだからと、何度も時計を見て返信時間まで考える貴方へのメッセージ。




なのに貴方は【既読】という表示で止めてしまう。




確かに貴方が何気無い気持ちで返事を返して来てることは分かってる。




でも『?』が付いてるんだから返事してよ。


喜びを表してるスタンプに気付いてよ。



なんでメッセージを開くのが2日後なの?

少しは気にしてよ。




なんでこんなに温度差があるの。



自分が【既読】で終わらせた癖に数日後になんでまた気分でメッセージを送ってくるの?



貴方は本当に卑怯だ。



女心に気づけ、この馬鹿野郎。


……けれどそんな貴方を好きで好きで病まない私はもっと馬鹿野郎だ。




「早く返事返してよね……ばぁか」




【馬鹿野郎】

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