ナナクセ探し 中学生編
ツー♪♪
「映画、付き合ってくれ。」

悪友の松木健吾が声を掛けて歩いている。

部活やら、野暮用やらで断られ続けていたのだろう、今度は俺に言ってきた。

「な、頼むよ。お前、部活も休みだし、彼女もいないし大丈夫だろ?」

情けない顔で拝んでくる。

数ヵ月前にできた彼女と、初めてデート出来るかどうかの瀬戸際らしい。

まずは、グループで、という事のようだ。

誠実であろうとするこの友人が好ましく、応援してやろうという気になる。

「分かった。コンビニのゴールデンパンで手を打とう。」

「ちぇ、お礼を要求するのかよ。
仕方ないな。」

ゴールデンパンは安いが、でかくて旨い。

「ええっ!ゴールデンパンが食えるなら、俺も行く!!」

前田が寄ってくる。

「ブーッ。もう、締め切りました
第一、お前は法事でご馳走が食えるんだろう。」

松木が手でばつ印を作りながら言う。

「うう。ご馳走は食いたいが、足が痺れるのは嫌だ。
あ、でも、久し振りに会ったおじさん達が小遣いくれるかもだし……。うーん、やっぱり、法事に行くわ、俺。」

前田がごちゃごちゃとつぶやく。

「へいへい、是非そうして下さい。

じゃ、村上、頼んだぞ。」


面倒だが、友情とゴールデンパンの為、映画に行く事になった。
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