花京院社長と私のナイショな関係
「引き受けてくれる?」

うっ。期待に満ちた視線が眩しい。その綺麗な顔で真正面から見ないで欲しい。


「は、はい。私でお手伝いできるなら…」

「ありがとう」


テーブルに出していた手を両手でぎゅっと握られた。

「感謝するよ。ありがとう」

こんなイケメンに手を握られて2回もお礼言われるとは。ひゃー 変な汗出てきた。


「1千万でどうかな」


は?

いっせんまん?


「少ない?じゃあ希望の金額を言ってもらえるかな」

「もっとって…何の話ですか」

「え?だから報酬だよ。この仕事の対価」


社長は至って真面目な顔。いやまてボンボン。1千万て単位間違ってないか?


「…あのですね、社長。別に私の命に関わることではないようですし、そんな高額なお金をもらう理由はありませんよ」

「でも嫌だろ。他人の負の感情の塊なんて気持ちが良いものじゃない。それに陽の気だっけ?害はないと言っても君の気を削るようだし」

「いやまあ、そりゃそうですけど」


でも1年だし。
気力が減るのは確かだけど、ご飯食べて寝てたら大丈夫そうだし。
高額なお金もらってもなあ。身分不相応な金額を持つとか怖いし。
んー、としばらく考えて。
図々しいお願いを思いついた。ダメもとで言ってみるか?


「じゃあ、私を雇ってください。正社員として」

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