道の果て・・

ガラスのように

私は夏生に子供ができたことを
話した。
夏生は意外にもすごく喜んだ。
そして結婚しようと
言ってくれた。

彼は大学をすぐにでも辞めて
働くと言い出した。

それは彼の夢を諦めることを
意味していた。
それだけはいやだと私は
頼んだ。

それならば、今回は諦めようと
彼は言った。
その言葉で私の心は決まった。

私は愚かな女だった。
今考えれば、学生結婚や
休学や、選択肢はあっただろうと
思う。
だが、あのときの私には
大好きな彼の子供を産んで
1人で育てようということしか
考えられなかった。

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