ハルとオオカミ
本当の意味で彼を守ることはできていなかった。むしろ今の私は、彼の足枷にすらなっている気がする。
彼が不当に侮辱されるのは嫌だ。彼が彼らしさを失うのも嫌だ。
……彼が私から離れていくのも、嫌だ。
せっかく友達になれたんだ。
好きだって気持ち、やっと認めることができたんだ。
君がいるから私、強くなれるのに。
離れていかないで、五十嵐くん。
私、周りになんて言われようと構わないから……。
カメラを持つ手にぎゅっと力が入ったとき、ふいに五十嵐くんが顔をあげた。